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2026.08.06.THU

AI・新規事業戦略大学を始めました。アプリ戦略大学との違いと、最初に読んでほしい3本

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生成AI導入と新規事業開発の実践知メディア「AI・新規事業戦略大学」を公開しました。既存の「アプリ戦略大学」が作る人に向けたUX/UIの知見を扱うのに対し、こちらは大企業の中で決める人に向けて、生成AIと新規事業が現場で詰まる場所を扱います。

AI・新規事業戦略大学を始めました

生成AI導入と新規事業開発の実践知メディア、「AI・新規事業戦略大学」を公開しました。

扱うのは、生成AIを社内に入れる話と、大企業の中で新規事業を立ち上げる話です。どちらも、やり方は分かっているのに、なぜか進まないという相談を受けることが多い領域でした。

進まない理由は、たいてい技術の側にありません。予算の決め方、承認の通し方、誰が判断するか。そういう場所で止まっています。ところが、そこを書いた記事があまり見当たらない。だから始めました。

なぜ、いまになって書くのか

正直に書くと、これまでほとんど発信をしてきませんでした。

事業を作ることばかりやってきて、書く時間があるなら次の案件に使ってきました。10年やって、外に出した文章はほとんどありません。それで困った覚えも、特にありませんでした。

考えが変わったのは、生成AIが入ってきてからです。正しいとされるやり方が、あまりに速く入れ替わっていく。半年前に妥当だった判断が、いまは違う。そして、その入れ替わりを誰も書き残していません。

うまくいった話は、あとから誰かがまとめてくれます。うまくいかなかった話は、その場にいた人間が書かないと残りません。いま起きていることは、数年後には当たり前になっているか、まるごと消えているかのどちらかです。

だから、記録として書いておくことにしました。

アプリ戦略大学との違い

ARCHECOにはすでに「アプリ戦略大学」というメディアがあります。2015年から続けているもので、UX/UIとAIの実践知見を扱っています。構造化シナリオ法やユースケースの洗い出しといった、設計の手順の話が中心です。

違いは、読む人の立場です。

アプリ戦略大学は作る人に向けています。画面を設計し、体験を組み立て、手を動かす人です。
AI・新規事業戦略大学は決める人に向けています。予算を取り、社内を通し、やるかやらないかを判断する人です。

同じ案件でも、この2つは見ている景色が違います。設計の正しさで詰まることもあれば、正しい設計が承認されずに止まることもある。後者を扱う場所がなかったので、分けました。

書き方について

方針は2つだけ決めています。

1つめ、実際に詰まった場所を書く。うまくいった事例ではなく、どこで止まったか、なぜ止まったかを書きます。成功事例は再現できませんが、詰まる場所は繰り返し同じところに現れるからです。

2つめ、一次情報から書く。社内の記録、案件で実際に起きたこと、現場で交わされた言葉。そこにあるものだけを材料にします。一般論を並べ直したものは書きません。

どんなことを書いているか

いくつか並べておきます。どれも、うまくいった話ではありません。

社内RAGが“使われない”本当の理由 ― 精度を上げても誰も使わないシステムの正体

生成AIを社内に入れるとき、多くの現場が精度の改善に時間を使います。ところが、使われない原因は精度ではないことがある。何を聞けばいいか分からないという状態が、そのまま放置されている場合です。精度を上げる前に見るべき場所を書いています。

物流DXの進め方|自動化率を上げるほど、残った仕事は難しくなる

自動化を進めると、残る仕事は量が減って、難易度が上がります。一つひとつ理由の違う例外だけが手元に残るからです。自動化率という指標だけを見ていると、この変化が見えません。最後に残った0.1%を、どう工程として設計するかを書いています。

事業計画書の書き方|3年分の数字より先に、評価の物差しを合意する

新規事業の計画書は、たいてい3年分の売上予測から書き始めます。ところが承認の場で問われるのは、その数字の根拠ではありません。何を以て成功とするかが合意されていないと、数字はいくら精緻でも通りません。順番を入れ替える話を書いています。

これから

生成AIの導入、社内での使われ方、新規事業の立ち上げと撤退。現場で実際に詰まった場所を、順番に書いていきます。

更新は不定期です。書けるだけの一次情報が溜まったときに書きます。