
Solution 02
社内RAGを作ったのに、期待したほど賢くならない――よくある相談です。多くの場合、原因はモデルの性能ではありません。ベクトル検索は「似た意味の文章」を探すのは得意ですが、上位10件までしか拾えず、それより下にある正解は存在しないのと同じ扱いになります。型番のような固有名詞も、意味の近い別のものに引っ張られて取りこぼします。ベンダーが「検索精度95%」を謳っていても、古い規程を自信満々に正解として返せば、一度でも痛い目にあったユーザーは二度と開きません。ゼロから作るRAG構築(社内GPT・RAG構築サービス)とは別に、すでに動いているRAGの精度を頭打ちから引き上げる、という技術的な課題がここにあります。
精度が出ないとき、真っ先に別のデータベースやモデルを足したくなりますが、そこは最後です。最初に強くすべきは、いま動いている文書検索そのものです。意味の近さで探すベクトル検索と、語句の一致で拾うキーワード検索を組み合わせ、候補を多めに集めてから専用モデルで読み直して並べ替える――ハイブリッド検索とリランキングの二段構えが、精度を上げる最大のレバーです。そのうえで、数値の質問はデータベースへの問い合わせ、関係性の質問はグラフ探索というように、問いの型に応じて参照先を選び、足りなければAIエージェントが自分で取り直すAgentic RAGを実装します。マルチモーダル対応(テキスト・画像・表・PDF)も、この検索戦略の中に組み込みます。
社内データベース・ファイルサーバー・SaaS連携データに加え、外部のWeb情報や業界レポート・法規制情報まで横断して参照できる検索基盤を構築します。効果は主観の「良くなった気がする」では測らず、実業務のクエリパターンを使った精度ベンチマークで定量的に検証し、データの鮮度を保ちながら劣化を検知して育てる運用サイクルまで設計します。すでに社内GPT・RAG基盤があり、「作ったのに精度が頭打ち」という状態から始める方のためのソリューションです(まだRAGを持っていない場合は、社内GPT・RAG構築のサービスが0→1を担当します)。

プロジェクトの進め方
01
STEP 01
社内外のデータソースを洗い出し、各データの形式・更新頻度・アクセス方式を分析します。統合インデックスの設計とデータパイプラインのアーキテクチャを策定します。
Method
データソース棚卸し
データパイプライン設計
統合インデックス設計
Output
データソース分析レポート
統合アーキテクチャ設計書
ベクトル検索とキーワード検索を融合したハイブリッド検索エンジンを構築します。リランキングモデルの導入、クエリ拡張、フィルタリング機能を実装します。
Method
ハイブリッド検索実装
リランキングモデル導入
クエリ拡張エンジン開発
Output
ハイブリッド検索エンジン
検索精度ベンチマーク
検索クエリの内容に応じてAIエージェントが最適なデータソースを動的に選択するAgentic RAGを実装します。テキスト・画像・表・PDFのマルチモーダル検索にも対応します。
Method
Agentic RAGロジック開発
マルチモーダルパーサー実装
動的ルーティング設計
Output
Agentic RAGシステム
マルチモーダル検索モジュール
実業務のクエリパターンで検索精度を定量評価し、チューニングを行います。データの鮮度維持と検索品質の継続的な改善サイクルを構築します。
Method
精度ベンチマークテスト
チューニング実施
鮮度管理設計
Output
精度検証レポート
運用済みHybrid RAGシステム
品質管理ガイドライン
PROOF
社内RAGの精度が頭打ちになる原因は、たいていモデルの性能ではなく検索の型にあります。実装から得た知見を並べます。
CASE STUDIES
ABOUT ADVANCED / AGENTIC RAG
社内RAGの精度が頭打ちになった方に向けて、従来型RAGの限界、精度を上げる手法の全体像、Agentic RAGの仕組み、そして「どの順番で強くするか」を整理しました。
標準構成のRAGは、作った直後より「使い込まれてから」不満が出ます。原因はモデルの賢さではなく、検索の型にあります。
標準のRAGは「1回検索して、見つかったものから答える」固定の流れです。この形は、曖昧な質問の言い換え・複数文書の突き合わせ・検索し直しての検証ができません。つまり、利用者の質問が実務的になるほど外れる構造を最初から持っています。
精度不満への最初の反応はモデルの変更ですが、検索が間違った文書を渡していれば、どんなに賢いモデルも間違った材料から答えます。料理人を替えても食材が違えば同じです。投資の順序は、モデルより先に検索側です。
間違えた回答について「正しい文書は検索で見つかっていたか」を確かめます。見つかっていないなら検索の問題、見つかっていたのに答えが違うなら生成側の問題。この切り分けをせずに改善を始めると、効かない場所に投資し続けることになります。
RAGの手法は4世代に整理できます。名前を覚える必要はありませんが、自分がどこにいるかを知ると、次の一手が決まります。
最初に作る標準構成です。ここで十分な用途も多く、全部を高度化する必要はありません。問題は、限界に達したときに「どこを強くするか」の地図を持たずに作られていることです。
ハイブリッド検索(意味検索+キーワード検索)、リランキング(候補の並べ直し)、クエリ書き換え(曖昧な質問の言い換え)の3点セットです。数年前は先進手法でしたが、いまは業務RAGのデフォルトと考えるべき水準で、費用対効果が最も高い改善層です。
検索・生成・検証を部品に分け、用途ごとに組み替えられるようにした構成です。複数の文書種・複数の用途を1つのRAGで受け始めた段階で必要になります。ここは技術というより、運用の拡張性への投資です。
検索を1回で終えず、AIが「この質問には何をどの順で調べるべきか」を計画し、足りなければ検索し直し、答えを自己検証する構成です。従来型の限界(曖昧さ・複数ステップ・検証不在)を正面から解決しますが、その分、複雑さとコストも上がります。
検索需要が最も伸びている論点なので、仕組みを実務者向けに噛み砕きます。
質問を受けると、まず質問を分解し(何を調べる必要があるか)、検索を実行し、結果が足りるかを判定し、足りなければ別の検索をやり直す。人が調べ物をするときの動きをAIに移した構成です。1問への応答に複数回の検索と判断が走るため、答えの質と引き換えに応答時間とコストが増えます。
1体のエージェントが検索道具を使い分ける単一型、処理の流れを分岐とループで組むワークフロー型、役割の違う複数エージェントが協調する型、自分の答えを検証して直す自己修正型。実務は単一型かワークフロー型から始めるのが定石で、複数エージェント型は運用の複雑さが跳ね上がるため、必要が確認されてからで十分です。
要るのは、質問が複雑(比較・集計・複数ステップ)で、答えの正確さが業務上重要な場面。要らないのは、FAQ的な一問一答が中心の場面です。すべてをAgentic化する必要はなく、質問の型で処理を分ける(単純な質問は速い経路、複雑な質問だけエージェント経路)構成が、コストと品質の現実解です。
手法の名前を並べた解説は多いのですが、実務で重要なのは順番です。高いものから試すと、費用対効果が崩れます。
文書の重複・旧版の混入・不適切なチャンク分割は、どんな高度な手法でも救えません。まずここを直します。派手さはゼロですが、精度不満の相談で最初に見つかる原因は、たいていこの層です。
意味検索に、型番・固有名詞・数値に強いキーワード検索を併走させ、候補を並べ直します。業務の質問は固有名詞だらけなので、ここで体感が大きく変わります。多くの業務RAGは、この層まで来れば実用水準に届きます。
利用者の曖昧な質問を検索に効く形に言い換え、質問の型(単純検索か、比較か、集計か)で処理を分けます。ログに残った「答えられなかった質問」が、どの型への対応が必要かをそのまま教えてくれます。
1〜3を経ても残る複雑な質問にだけ、エージェント経路を足します。最初からAgentic RAGを組むのは、ほとんどの場合過剰投資です。逆にこの順番で来ていれば、Agentic化の対象と効果は明確になっており、投資の説明もつきます。
NEWS & BLOG
SERVICES
この手法・技術を使って提供しているサービスです。
01
RAG構築
RAG構築の精度が頭打ちになる原因はモデルではなく、検索が1種類しかないこと。社内文書・ナレッジをAIで検索・要約する仕組みは、文章・つながり・表の3種類に検索を分けて作る。3つの型、実測値、手順5段階、費用を決める4つの変数、FAQまで。
FAQ
ご相談の前によくいただく質問です。解決しない点はお気軽にお問い合わせください。
01
QUESTION
Hybrid RAGとは、社内の文書を探してAIに答えさせる仕組み(RAG)のうち、意味の近さで探すベクトル検索と、語句の一致で探すキーワード検索を組み合わせて、答えに使う文書を探す精度を高めたものです。ARCHECOは、答えを作るAIのモデルを替える前に、答えに必要な文書を見つけられるよう、検索のやり方から順に強くします。
02
QUESTION
対象の状態が違います。社内GPT・RAG構築は、まだ社内文書がAIで検索できない状態から基盤を作る0→1のサービスです。Hybrid RAGは、すでにRAGを導入していて「思ったほど賢くならない」「精度が頭打ち」という壁に当たった状態から、ハイブリッド検索とAgentic RAGで1→10の改善を行う技術方式です。すでにRAGを動かしている前提でのご相談になります。
03
QUESTION
現在のRAGの構成(検索方式・データ量・対象データソースの数)によって変わるため、定額では提示していません。まずは無料の診断で、いまの検索が上位10件の壁のどこで取りこぼしているかを見立て、改善の優先順位と概算費用をお出しします。
04
QUESTION
多くの場合、そこは最後の手段です。精度が出ない原因の大半は、モデルの賢さではなく検索の型にあります。意味検索とキーワード検索を組み合わせるハイブリッド検索と、候補を読み直して並べ替えるリランキングを先にやり切ることが、費用対効果の最も高い改善です。モデルの変更は、それでも足りない場合に検討します。
05
QUESTION
検索の型を問いの性質に合わせて使い分けて初めて上がります。数値の質問をベクトル検索に任せたままでは改善しません。表のデータはデータベースへの問い合わせ、文書は意味検索とキーワード検索の併用、関係性はグラフ探索、というように、問いの型ごとに検索方法を振り分ける設計ができて、はじめて精度が積み上がります。
Plans
受託開発(1年以内のカスタム開発)、代理出産型プロフィットシェア(ARCHECOが事業運営を主導、無償保証・サービス譲渡確約付き、2〜3年計画)、ジョイントベンチャー(双方が資本出資し事業体を共同設立、2〜3年計画)、スウェットエクイティ(労働力を株式として投下)。事業フェーズとリスク許容度に合わせて、最適な契約形態を設計します。どの契約を選んでも、事業を当てることへのこだわりは変わりません。
Plan 01
Customize Development
ARCHECOのソリューションライブラリと自律型AI開発エージェントを活用し、1年以内でカスタムシステムを構築・納品します。AI戦略策定からAgentic RAG構築、業務特化型プライベートSaaS開発、UX/UIデザインまで、事業に必要な全工程を一気通貫で実行します。

Plan 02
Surrogacy
ARCHECOが事業の企画・開発・運営を主導し、2〜3年計画で事業を立ち上げます。無償保証、サービス譲渡確約、採用代行を含むリスク軽減策をセットで提示。事業が黒字化して初めてARCHECOの収益が発生するプロフィットシェア構造により、全員が事業の成功だけに集中します。

Plan 03
Joint Venture
クライアント様とARCHECOが資本を出し合い、新たな事業体を共同設立します。双方からの人材出向・採用により、独立した組織として事業を推進。既存事業のルールや予算制度に縛られない「出島」として機能し、スタートアップと同等のスピードと柔軟性で意思決定を行います。
